SNAPS! w/ ひょっとこ

 オールドレンズは、同じレンズでも製作された年代はもちろんのこと、経年劣化という要素が加わることで、全く違う描写をすることがよくある。今使っているひょっとこがいい例だ。初めて出会ったそれは昭和のベールと評してもいいかなりツボに入る描写をしていた。10万そこそこで鏡胴なんかボロボロ。けれど写りは当時の自分には最高だった。Summarと呼んでいいのはrigidしかない!というかなり偏見に満ちた想いを抱いたのもその頃で、それは今でも変わりはない。そんなに気に入ったレンズでも別れの時が来る。そして暫く経つとまた欲しくなる。前以上にその想い=物欲は強くなっている。そしてその思いが天にとどいたのか、何年か前に出会いは訪れた。復縁だ。初婚の時よりも4倍の結納金がかかったけれど、そんな感覚は麻痺している。とにかく舞い上がった。試写もそこそこに家に連れ帰った。ところが昭和のベールは何処へやら。写るんですよ状態。それでも時折これがひょっとこかな?という写りをしてくれる。でも最初の写りが恋しい。気にいったレンズも女も手放しちゃだめだってことだ。レンズ沼は人生訓を学ぶこともたまには、ほんのたまに学ぶことも出来る。。。失うもののほうが多いけどww



Leica M MONOCHROM Typ246 w/ Ernst Leitz Wetzlar Summar 5cm f/2(L) rigid
written at 2017.06.11

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